コロナ5類後で初のゴールデンウィークも前半最終日。みなさんは、どこでこの記事を目にしてくれているのだろうか。円安で割高だが、やっと海外へも自由に行けるため、やっぱり海外旅行という人も多いのではないか。
そこで今回は、そんな海外旅行の際に現地時間に時針を簡単に設定できるアウトライン初のトラベル型GMT機能搭載モデル“GMT-1950”を取り上げたいと思う。これは昨年12月に時計のセレクトショップ“TiCTAC(チックタック)”とのコラボ企画第4弾として発売したもので、ズバリ1950年代に誕生し今日のGMTウオッチの基本形となったあの傑作をデザインモチーフに、細部に徹底してこだわって作ったモデルだ。
最大のポイントはGMTウオッチの象徴でもある青赤に色分けされた24時間表示のツートンベゼルだ。アメリカの飲料メーカーのシンボルカラーに似ていることから時計愛好家の間で“ペプシ”の愛称で呼ばれているのその色味に徹底してこだわったのである。
1950年代のようにドーム形プラスチック風防に青赤ツートンベゼルの上部にも透明プラスチックで覆うことで、当時のベークライトベゼルの雰囲気を再現するなど、ベゼルの色味意外にもかなりこだわって製作
経年変化で過度に退色した色合いにならず、かといって鮮やかになりすぎない。ほど良い感じでアンティーク調に変色した深い色味を再現するため何度もやり直して完成させた。そのため手前味噌だが、かなりいい感じの色合いが再現できたと思っている。
そしてこの回転ベゼルには今回もうひとつこだわった点がある。上の写真をご覧いただきたい。50年代の最初期の個体のベゼルにはベークライトと呼ばれる透明な合成樹脂で覆われていた。実は今回それを再現するべくツートンベゼル上部を透明プラスチックで覆い、当時の雰囲気を再現しているのだ。これによってアルミベゼルだけでは表現できない深い色合いに仕上がっている点も他にない魅力なのである。